VA / VE ご提案

VA( 価値分析 )・VE( 価値工学 ) とは、
必要な機能を最低限のコストで得て価値を最大化するための活動で、具体的には、
図面の変更や製造方法の効率化を図ることでコスト低減を行います。
一般に、設計段階でコストの 70 ~ 80%が決定すると言われます。
設計図面に対して、加工屋目線でどのような変更を行えばコストダウンにつながるか、
ご提案いたします。

とても簡単で分かりやすい事例ですが、角をRにするか、Cにするかだけでも、
コストが大きく異なるのが金属加工の世界です

RはRカッターやNCを使う必要がありますが、Cなら面取り機や品物を45度傾けて加工する事ができます。
そして、金属加工の単価は、材料費+人件費+マシンチャージ・・・といった原価構造で決まりますので、1時間あたりの単価が高い加工機械を使用すると、当然見積りも上がります。

Cでも良いところがR指定になっている場合、Cに変更することで加工単価が下がります。

●強度のためにRをつける場合

そもそも、Rである必要性としてはいくつか理由がありますので、根本的なところから考えます。 強度のためにRをつける場合、どれくらいの強度が必要なのか?どれくらいの板厚なのか?でRである必要があるかどうかが変わってきます。左の図の場合、十分に板厚がありますので、Rをストレートに変更することを検討できますが、右の図の場合、ストレートに変更すると必要な強度を満たさない可能性があります。

●面取りのためのR
また、人が手に触れる可能性がある部分の部品について、安全性の観点から角Rにすることがあります。この場合も、組み込まれて外部に露出しない側は、Rである必要がなくなります。

ただのRとCの使い分けでさえも、目的を考えるところから、コストダウンの可能性を考える余地はあるのです。